2020年度のインド自動車市場は回復基調にあるも、先行きの見通しは不透明 | 地域・分析レポート – 海外ビジネス情報

2020年度(2020年4月~2021年3月)のインドの乗用車販売は、前年度比2.2%の減少となった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け実施した全土ロックダウンにより、自動車のサプライチェーンが大きな打撃を受けた結果、生産・販売は大きく減少した。その後、ロックダウン解除に伴って、市場は回復を見せた。多目的自動車(SUV)の人気などの新たな動きも出てきている。一方、足元では新型コロナの感染再拡大が広がっており、今後の動向が注目される。2020年度のインドの自動車販売動向を解説する。

乗用車販売ではSUVが好調

インド自動車工業会(SIAM)によると、2020年度の乗用車(SUV、バンを含む)の国内販売台数は271万1,457台と前年度比2.2%の減少となった(表1参照)。2019年度実績は前年度比17.9%減の277万3,519台だったことから、新型コロナ禍にありながらも、減少幅は大きく改善した。しかし、増加に転じるまでには至らなかった。SIAMは今後の自動車販売について、「新型コロナ以前の自動車市場を取り巻く[不良債権問題を背景とした金融機関の貸し渋りによる資金不足、自賠責保険料の値上げ、2020年4月から始まった新排ガス規制「バーラト・ステージ6(BS6)」の設定に伴う買い控えなどの]構造的な課題に加えて、パンデミックの影響が大きく、完全な販売回復にはさらなる時間と業界関係者の努力が必要だ。また、昨今の半導体やコンテナの不足など、バリューチェーンの課題も懸念事項だ」とコメントした。

乗用車シェアトップのマルチ・スズキは8.5%減

二輪車販売は期待ほどの回復にならず

インドからの輸出も低迷

懸念される今後の新型コロナ感染再拡大の影響

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