電動車には高電圧バッテリーユニットが車体に搭載されており,このユニット内の電磁接触器の作動音は乗員にとって不快に感じられる.この騒音を,高電圧バッテリーユニット単体の加振力と車体の構造音響伝達特性から予測する手法を構築した.コンポーネントベース伝達経路解析を採用することで,振動源と伝達系を切り離し,高電圧バッテリーユニット単体の車体側へ伝達する荷重と車体構造伝達とキャビン音響伝達を複合した伝達関数を用いることで完成車状態の騒音を予測できるようにした.さらに,サブユニットであるジャンクションボードの荷重から高電圧バッテリーユニット単体の荷重を予測するCAEモデルを構築し,高電圧バッテリーユニットの図面段階で加振力を予測できるようにした.以上の技術により,完成車状態における騒音の評価が,性能設計の段階で検討できるようになった.
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